News Us

最新情報

【注目レポート】報酬設計とインセンティブのトレンド

2025.05.26

求職者向け

【特集】報酬設計とインセンティブのトレンド

― CxOの報酬構成と、SO・RSUのリアルとは?

「年収2,000万円以上」と聞けば、高額報酬のように思えるかもしれません。しかし、CxOクラスの報酬において重要なのは、その”中身”と”設計意図”です。

私たちは日々、経営層の方々との対話や交渉を通じて、報酬の本質的な意味、そして近年の大きな変化を目の当たりにしています。この記事では、CxOポジションにおける報酬構成の最新トレンドを、弊社の支援事例も交えてお伝えします。


1. 年収2,000万円超の報酬構成の内訳とは?

最近増えているCxOポジションのオファー内容を見ていると、以下のような構成が一般的です。

  • ベース給与:1,200万〜1,500万円
  • 業績連動ボーナス:300万〜800万円
  • ストックオプションまたはRSU:時価換算で500万〜数千万円相当

重要なのは、「キャッシュ報酬はあくまで最低限」であり、企業成長とリンクしたインセンティブが重視される傾向が明確になっている点です。


2. ストックオプション(SO)とRSUの実態

「SOがつくなら魅力的」という声は多いですが、実際にはその設計によって大きく価値が異なります。

■ ストックオプション(SO)の注意点:

  • 権利行使価格が高すぎると、将来的に価値が生まれない
  • 付与数が多くても、Exit時期が読めないと不透明感が強い

■ RSU(譲渡制限付き株式)の特徴:

  • 業績や在籍期間に連動して付与されるケースが多い
  • 株式としての価値が見えやすく、候補者にも理解されやすい

私たちが支援したあるPEファンド投資先のCFOポジションでは、ベース年収1,300万円+SO3000株という提示でしたが、最終的に候補者が選んだ理由は「明確なExit計画と連動したSO条件」でした。

つまり、“いくら貰えるか”よりも”いつ・どのような条件で価値化されるか”が評価軸になっているのです。


3. 報酬の交渉で見られているポイント

企業側が重視するのは、候補者の”金銭的期待値”だけではありません。

  • 長期コミットメントへの意欲があるか
  • 経営目線で報酬の仕組みを理解できているか
  • キャッシュ報酬だけでなく、将来的なリターン設計をどう捉えているか

ある40代後半の候補者は、「SOを自らの成果への信任として受け止めている」というスタンスを語り、役員陣から非常に高い信頼を得ました。

このように、報酬設計に対する考え方そのものが、経営層としての成熟度を示す指標ともなりつつあります。


4. 報酬設計における今後のトレンド

以下のような動きが、近年加速しています。

  • 人的資本経営に基づく報酬の「見える化」
  • ESG・DE&Iと連動した報酬評価指標の導入
  • ミドルマネジメント層へのRSU拡大(エンゲージメント向上施策)

報酬は「個人の成果」ではなく、「組織全体の成果」にどう貢献するかという観点で再設計されつつあります。


◆ 最後に

私たちは、単に高額報酬を提示するのではなく、”その人が最も輝ける設計”を企業と共に作り上げることを重視しています。

候補者の方にも、報酬=評価の終点ではなく、信頼と責任の証として捉えていただきたいと考えています。

報酬は、対価であると同時に、未来への投資でもあります。その設計と向き合えるCxOこそ、今後ますます必要とされる存在です。

お問い合わせはこちら

Contact

お問い合わせはこちら