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【特集】いまCxOは「報酬」より「ミッション」で動く
2025.06.10
求職者向け

― 経営者が語るべき“理念”が、優秀な人材を動かす時代
「年収は前職と変わらない。でも、この会社に決めました」
近年、私たちが支援しているCxO層の転職において、こうした意思決定が明らかに増えています。もちろん、報酬は大切です。ですが、ハイレイヤー人材の多くが**“最後の一押し”にしているのは、理念や社会的意義**です。
本稿では、私たちの実体験から得た「報酬よりミッション」で動くCxO層の志向変化と、経営者が採用時に語るべきポイントを解説します。
◆ 数字では動かないCxOが増えている
某上場企業のCHROポジションにて。
・前職年収:2,400万円 ・提示年収:2,200万円 ・条件面ではマイナス
にも関わらず、候補者が転職を決めた理由は、経営者との面談で語られた次の一言でした。
「私はこの10年で、地域経済と働く人の笑顔を取り戻したいんです」
抽象的に見えて、本気で語るその言葉が、候補者の心を大きく動かしました。
◆ なぜミッションが重視されるのか?
- 社会貢献性=自己実現の手段
- 転職理由が“意味”の追求に変化
- 会社の将来像と自己の成長が重なる瞬間に動く
特に、ミドルからシニア層においては「人生の残り時間で何を成し遂げたいか」が主軸になりやすく、理念と重なった時の推進力は報酬を超える強さを持ちます。
◆ 採用時に語るべき“本音のビジョン”
採用の場でよくあるのが「用意された綺麗なビジョンを話す」パターンですが、候補者の心には刺さりません。
重要なのは、社長自身がなぜこの事業に本気なのかという“個人の覚悟”を語ることです。
例:
「私がこの会社を継いだとき、地元から“なくなるかもしれない”と恐れられていた。だから私は“100年続く地域の希望”にしたいんです」
こうした個人の言葉は、どんな事業計画書より強く伝わります。
◆ ヘッドハンターの現場からの実感
正直に申し上げて、CxO採用の場面で“報酬交渉”よりも“理念の深掘り”に時間を割くことが増えました。
むしろ、報酬を上げれば上げるほど「なぜそこまでして自分を口説くのか?」という不信に変わるケースもあります。
理念で惹かれた候補者は、入社後も理念に基づいた行動をし、定着率も高い傾向にあります。
▶ 最後に
今後、CxO層の採用においては「給与・肩書き・権限」ではなく、
“経営者の言葉が語る未来像”が、最大のインセンティブになるでしょう。
経営者が本音で語るミッション。
それこそが、優秀な人材の“心”を動かす時代です。

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